映画『ヒメアノ〜ル』を観た感想
※ネタバレもあります。
原作の漫画は未読です。(映画は原作をかなりアレンジしてるとか。)
良かった。映画版ヒメアノ〜ル良かった。
久しぶりに邦画を映画館で観たけど、これはホント良い。(しつこい。)
V6の森田剛が演じた「森田」が良すぎました。
良い点をまとめます。相当主観的ですけどね。
・99分間全くだれなかった
最初から最後まで緊張感があるため、集中して見られます。
・タイトルが現れる演出がかっこよすぎる!
前半はラブコメ。後半はサイコサスペンス(バイオレンス?)。という2部構成のような作りです。
それが切り替わる場面になって、やっとタイトル(映画の題名)が現れます。この瞬間がかっこよすぎます。このタイトル表示だけでチケット代の元が取れました。
『ヒメアノ〜ル』
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この瞬間。「あっ、この作品やばそう...。でも、かっこいい...。」と鳥肌が立ちました。
・殺傷シーンの見せ方がオープン
後半戦に入ると殺傷シーン、レイプシーンが続々と出て来ます。
肝心な所を拳銃の発砲音だけで表現して、「あとはご想像にお任せします」的なものでなく、全てオープンにして見せるタイプの作品です。
それと拳銃で撃たれた後の様子を映すのが若干長い(汗)ねぶるように映し出されます。
なので、被弾シーン全般エグいです。
あと、「森田」に殺されながらも失禁する女性のシーンは、どこか北野武監督のアウトレイジビヨンドを彷彿とさせますが、ぼくはそれ以上に印象に残りました。(加瀬亮氏のバッティングセンターのシーンも好きですけどね。)
・「お母さん、麦茶2つ持ってきてー」の破壊力
「森田」のセリフ。
なんていうか、この映画はこのセリフがあるから成立したような気がする。
もしなければ、本当にただグロいだけの映画。下手すれば上映禁止になってもおかしくないレベル。
でも、このセリフが全てを物語ります。
ぼくも小学生の頃に同じようなコトを言っていたので、妙に親近感が湧いたし、それが怖かった。
人間とは、とある出来事をきっかけに何もかもが変わってしまう可能性のある生物だと思い知らされます。
悪い点
・特になし
R−15指定作品に相応しい内容。キャスティング、脚本、演出、音楽など、どれをとっても最高だった。
てな、感じでした。
V6の森田剛氏の怪演に驚きです。
当分、テレビで彼を見ても「あっ、森田だ...」としか思えなさそうです。(まぁ、本人も森田なんですけどね。わかりづらくてすみません。)
そもそもジャニーズ事務所がこの映画に出演するコトを本当にOKしたのか謎なレベルです。
だって、V6のメンバーですよ。現役アイドルですよ。
「いいの?ここまでの演技していいの?」と途中で本気で思いました。
あと、森田剛氏が良かった点が1つあります。
それは、森田剛氏の声や話し方です。
彼は見た目はやんちゃっぽいんですが、声が少年っぽいというか純朴というか。また、純朴そうな話し方の演技が上手いというか。
そんな声、話し方なのでラストの少年時代の回想シーンがより引き立っているのはあるかなと思います。
そして、その回想シーンこそがこの映画のアンサーでもあるので、超重要な部分を森田剛氏の声や話し方が担っているのはあるかなと思います。
面白いってよりは、考えさせられる作品です。
でも、強烈に印象に残りました。
久しく映画館で映画を観ていない人には、特にオススメします。刺激たっぷりです。
ガツンとくる1本でした。